お伺いしたのは「PCの動作が突然不調になった」と連絡を受けて、その対応のため。
実際に拝見すると、どうやらハードディスクがだいぶヤバくなってきていた。
データの読み書きが異常に遅いし、チェックディスクしようとしたらヤバそうな雰囲気。
急遽データのバックアップ作業に切り替えて、取り敢えずデータ消失に備えた対応をとってから改めて詳しい診断したんだけど、やっぱりHDDだ。きっと、あとは時間の問題で数日か数週間のうちに起動しなくなる。
そこで、このお客様にこう説明し提案した。
取り敢えずデータバックアップは取りました。今のところ一時的に正常に動くよう復旧はしてありますけれど、いつ再び症状が現れてもおかしくない状態。
まだ購入して3年ちょっとで心苦しいのですが、原因となっているハードディスク装置を交換したほうが良いと思います。
まだ購入して3年ちょっとで心苦しいのですが、原因となっているハードディスク装置を交換したほうが良いと思います。
それを聞いていたお客様から返ってきた質問
ハードディスクをまるごと交換して故障を直すのにはどのくらいの労力がかかるんですか?もしかなり労力がかかる作業だったら、いっその事買い替えたほうが良いのでしょうか?
ズバリ!と本質を突いてこられたので僕もまっすぐ返しました^^
ハードディスクまるごと交換は、それなりに時間と労力のかかる作業です。パソコンをお預かりして丸一日くらいはつきっきりでの作業になると思います。
ただ、購入されてまだ3年ちょっとですし、いきなり買い替えというのはオススメしづらいですし、このパソコンもハードディスクをきちんと交換して修理すればちゃんと使えると思いますが・・・
ただ、購入されてまだ3年ちょっとですし、いきなり買い替えというのはオススメしづらいですし、このパソコンもハードディスクをきちんと交換して修理すればちゃんと使えると思いますが・・・
ホントは買い替えてもらったほうが僕にとっては仕事的にラクだ。
けれども、目の前で不調になっているPCを提案・販売したのも僕だし、3年で「ハイ買い替え」というのはさすがにちょっと早い気がするというのも本音だった。
ところが・・・返ってきた返事が
じゃあ、思い切ってここで買い替えます。
い、いや、そんなに思いきらなくても・・・^^;・・・と言ったのだが、買い換える理由を聞いて、「さすが、賢い判断をする方は違うな」と思った。
このパソコンをすぐ修理してもらったとして、2ヶ月後には年末・年始になるしその直後には年度末が控えています。
一番忙しい時に肝心のパソコンが再び故障して使えないというのもコワいし、そもそもその時期に岸本さんにまた緊急対応してもらえるというわけには行かないかもしれない。
その不安を抱えておっかなびっくりパソコンを使っているよりも、ちょっとの出費でそのリスクを解消できるのなら、そっちの選択肢を取りたい。
一番忙しい時に肝心のパソコンが再び故障して使えないというのもコワいし、そもそもその時期に岸本さんにまた緊急対応してもらえるというわけには行かないかもしれない。
その不安を抱えておっかなびっくりパソコンを使っているよりも、ちょっとの出費でそのリスクを解消できるのなら、そっちの選択肢を取りたい。
言われてみれば確かにその通り。
年末のドタバタ時期にPC壊れましたなんてこのお客様の業務的には超危険だし、パソコンが壊れてしまっては仕事にならない方なので、リスクは最小限にすべきと考えるなら、「今の時期に思い切って買い替えておく」というのも選択肢だろう。
それにしても、だ。
こういう時、不満やストレスから一言ふた言愚痴っぽい文句を聞かされ、その上「ちょっとでも安く済む方法を」とそっちの方向へ気持ちが走る方が圧倒的に多い今どきに、こういう賢い判断をサッとできる経営者さんというのは、本当に脱帽だ。
こういう風に賢明な判断と、相手を信頼して任せてくれる器量を持つ方に言われると、個人事業主の僕としては俄然、「なるべく安く抑えられるようにしよう」と一生懸命努力する気になる。
そういうことも、きっとこの方は無意識のうちにやっているのだろう。
さて、PC買い替えとバックアップしたデータの復元作業、頑張ってなるべく抑えた見積りだそうっと!
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